ユースタイルカレッジ

ユースタイルカレッジのイメージキャラクター「レッ太」くんが これからユースタイルカレッジの今をお伝えします。

詐欺的心理誘導手法「ローボールテクニック」とは?

今の時代のようにこれまでの価値観が変化しているタイミングという時はそこに付け入る悪意もまた存在します。
だからこそ詐欺にはこれまで以上に慎重に対応する必要があるでしょう。
さて、以下のようなケースが発生してあなたならどのように対応しますか?


あなたは車を運転することが多かったので車を所有していた。
しかしこの新型コロナウイルス禍に入り、リモートワークが徹底され、また開いている店舗やレジャー施設も激減し、
旅行しようにも他県ナンバーだとガラスを割られるという話も聞くようになったため、やむなく車を手放すことにしました。


国から支給された10万円はとっくに使ってしまっていたので、出来る限り高く買い取ってくれる中古車業者を探そうをネットを検索。
するとweb上で査定出来るサイトがあった。何社かで検討をすすめてみたところ、平均買取価格は10万円程度。
それでもあきらめずに探してみた結果、1社が30万円という査定結果。


早速その業者と契約しようと連絡すると、一応の注意事項とのことで「実際の買取価格は現物確認の後に確定すること」
「売却に関しては印鑑証明を事前に取得いただく必要があること」「最近引き取りの車両が出払うことが多いので、
今回は査定時に印鑑証明をいただき、出来ればそのまま車を引き取らせてほしい」という要望があった。
web上での査定額に満足しているので、その条件で了承し、査定に来る段取りを調整した。


査定の日、担当者が現車を確認したところ、色々と傷があることを指摘。
そこに関しては都度「確かにそうですね」とチェック箇所を一緒に確認した。
さて、実際の査定額。「申し訳ありません。状態の良い車両であれば30万円がつけられるのですが、今回は
〇〇の箇所や〇〇の箇所に傷や支障があり、当初の査定額ではどこも引き取れないばかりか、廃車処理費を取られるのが通常だと思います。
ただ、せっかく時間を作っていただいたのに無駄な手間になっては申し訳ないので、12万円で買い取らせていただきます」


よくある光景かもしれませんね。
あなたならどうしますか?


実はここにはローボールテクニックという心理技術が使われているのです。詐欺師たちがよく使用するテクニックですが
知らない方からすると乗ってしまう危険な技法です。
では冷静に振り返ってみましょう。
あなたが売却を決断したのは「30万円で買う」という申し出があったからです。それを傷が、とか支障がというのは中古車であれば当たり前。
減額する理由にはならないのです。しかし、売却に関して引き取りの車両を手配していたり、印鑑証明を手配していたりすると
大抵の方が30万円ではない12万円で売却してしまうのです。


これは非常に良い条件を事前に提示しておいて、その前提条件を元に契約手続きを進めさせておきながら、その前提条件を一方的になくしてしまうことが裏側にあります。
これをローボールテクニックというのですが、実際に売却手続きを進めていると断りづらくなるのです。
実は最近非常によく似た詐欺が横行しているようですね。


「5月11日まで休業に応じてくれたら保証を1日当たり6万円~20万円出す」という前提条件に対して、そこで申し出に飛び乗った飲食業者に対して
12日以降も休業に応じていなければ過去に支給した分も含めて全額返金せよ、という詐欺です。
契約は5月11日までで、そこに対して債務である休業を履行したのであれば、そこで契約は成立。勝手に以降の契約を継続する権利は誰にもありません。
ただ、この詐欺手法をご存知ないところは簡単に騙されてしまうのでしょう。


介護の現場でもこのように前提が変わってしまうことがあるかもしれません。
それは例えば身体介助は出来ます、という前提で契約したものの、実際に身体介助が出来るヘルパーを見つけられなかったりするようなケースです。
そんな時に、適当に受けてしまうと法令違反です。
出来なかったのであれば理由を伝えた上で出来ない、と早めに伝えて穴を開けさせないようにすること。
そのような利用者との関係性構築が非常に重要なのではないでしょうか?



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