「私には価値がないから」とか「どうせ私になんて出来っこないから」とか
「私は誰かに言われるがままに生きるしかない」とかともかく
自分の人生の主導権を自ら手放してしまう方々が介護業界には
多くいらっしゃいます。

そんな自己否定に陥っている人が自立支援なんてどうやって出来るの？
という感じかもしれませんが、言い回しは多少個人差があっても
かなり多いという印象です。
もちろん、介護業界に限ったことではないのかもしれませんが、介護は
お題目として「自立支援」というものを掲げているので、余計に
違和感を見出しやすいのかもしれません。

・忙しすぎて、自分の時間がない
という表現をされる方もいます。それは言い換えれば自分の人生を
自分が生きたいように生きていくことが出来ない。誰かに勝手にコントロール
されてしまう存在でしかない、という主張です。
突き詰めていくと、そのコントロールの主体が事業所であったり、
サ責だったりします。

・お金がなくって、本当は実務者研修を受講したいけれど出来ない
という主張をされる方もいます。この方はお金の奴隷であると
告白されているわけです。「お金さえあれば自分の人生は変わるのに」
（でもないから私の人生なんて変わりようがない）ということです。
自分が主体となって自分の望むような人生に変えようという主体性がなく
お金という自分以外のものにコントロール権を委ねているわけです。

・介護福祉士になれないから自分の意見を事業所で主張出来ない
という主張をされる方もいます。これは自分の意見を言わないことを
介護福祉士の資格がないせいにしているわけです。
本気で主張したいのであれば、実務者研修を受講して、介護福祉士
国家試験を受験して取得すればいいのです。
ところが、それを具体的に見せると冒頭の「忙しすぎて受講出来ない」
「サ責のシフト作成がいい加減で自分がそれをカバーするために
自己犠牲を払っている」という言い訳をします。

これらって結局今回のブログの冒頭の
「私には価値がないから」
「どうせ私になんて出来っこないから」
「私は誰かに言われるがままに生きるしかない」という
自分の人生の主導権を自ら手放してしまっている方々だということがわかるでしょう。

なんで手放してしまうの？と尋ねると表現は様々ですが、一つだけ
共通している回答があります。それは「自分に自信がないから」というものです。
自分に自信がないから誰かの意見に従う。自分に自信がないから
自分以外のものに自分の人生のコントロール権を明け渡す、ということです。

お気付きになりますでしょうか？
この方々って「自分に自信がない」ということに関しては誰よりも強い
自信があるのです。確信や信念と言ってもいいレベルで「自分に自信がない」
と主張しているのです。
ということはこの思い込み、勘違いとなっている前提を「私は自信家だ」
と置き換えたらどうなるのでしょうか？

思い込みは誰もが過去の体験から作ります。
そこを真摯に向き合うということが出来れば、他人とも向き合うことが
出来ます。向き合うからこそ、相手の問題も見えてきて、それに対しての
解決手段も提案できるのです。
向き合わずにマッチングだけしてマネタイズするのは仕事ではなく作業です。
それこそお金至上主義の動きでしょう。
それがいいか悪いかではありません。何を目指してその行動を選択するか
ということに結局は行きつくわけです。

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