介護の基本は「自立支援」。それは利用者が「自分の人生を
生きている」という感覚が持てるように支援することが
介護の基本だということです。
言い換えれば「ヘルパーの支援によって生かされている」
という感覚を持たれているようであれば、その介護は
間違っているということです。

それにはどうすればいいのか？といえばヘルパー側が
道具に徹するということです。
再三のたとえになってしまい恐縮ですが、料理をする、
という際に最終的な目的は「おいしい料理を作って、
誰かに感動を与えたい」であったり「おいしい料理を
作って自分でそれを堪能したい」であったりというものでしょう。

そんな目的を達成するために実際に料理という行為をするわけです。
ここでいう最終目的が利用者にとっては介護現場でいうところの
「自分らしく生きていく」ということなわけです。
そしてそのために介護という支援を活用するわけです。

料理をするには包丁などの道具が必要です。
そして実際に料理をする際には包丁に一切の意思など
求めません。あくまでも料理をする側が自分の意思で
包丁という道具を使うだけです。

ですので使い方を誤ればけがをするということですが、
自分が使い方を間違ったのであれば自己責任です。
ところが仮に包丁が意思を持って勝手に動き出したら
どうでしょうか？
介護職が介護現場に意思を持ち込むとはそういう状況です。

ところが、この「道具に徹する」という感覚と
「介護を通じて収入を得て、介護職員自身が幸せを追求する」
という感覚のバランスがうまく取れていない方々が
一定数いらっしゃいます。

「この利用者は本当に人を奴隷のように思っている」
であったり「この病気を持っている人はどうせ何もできないから
いろいろと気遣ってやってあげる必要がある」などと
大きく勘違いしている発言を目にするとそう感じます。

介護を選択していて、そもそも愚痴が出るということ自体が
その介護職員自身が自立できていないことを意味します。
しかし、これはある意味で仕方がないことなのかもしれません。
というのも介護の基本が自立支援ということで自立を
意識することが多い現場だというだけで、
世間一般の9割以上の方々が自立などできていないからです。

そこでオンラインでそのような方々の交流会を企画しつつ、
自立を目指していくようなものが企画出来たら面白いかと
思いました。
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