国家資格を取得することはある種のステータスかもしれません。
それこそ医者であったり弁護士であったり、税理士や
司法書士など一言で言えば「先生」と呼ばれる方々が
国家資格の持ち主だと言えそうです。
確かに資格に過ぎないわけですから所詮は道具。その道具を
どのように使うのか？どのような人が使うのか？という
最終的には人格で評価されるのかもしれませんが、それでも
国家資格は強力な武器と言えるでしょう。

介護業界においての国家資格は介護福祉士です。
しかしながら介護福祉士のことを「先生」と呼んでいる人を
見たことがない気がするのは私だけでしょうか？
それには色々と理由はあるのでしょうが、個人的には
「距離が近いから」という可能性が高いように感じます。

いわゆる「先生」と呼ばれる人たちはちょっと近寄りがたい
と言いますか、普段から身近にいるという存在ではないような
気もします。
例えば弁護士。何かしらの事件に巻き込まれていたり、
あるいは問題が生じるリスクを担保するために相談する
ということで利用するのでしょうが、毎日顔を合わせて
ずっと長時間一緒に過ごすという感じでもないでしょう。

医者も同様ですね。税理士も確定申告の時くらいかもしれません。
ところが介護福祉士に関しては場合によっては、日々の
支援にあたっているヘルパーが資格として持っている
ということもあり得ます。
それくらい身近な存在だと言えるわけです。

介護業界においては介護福祉士の資格を持つことは
一つの目途と言えるでしょう。
少なくともこの業界におけるプロの基準の目途と言えそうです。
それだけに国家試験の範囲も非常に広範で、多岐に渡ります。
もちろん、合格定員が決まっているというタイプの試験ではないので
一定水準をクリアしさえすれば誰でも合格は出来るのですが
それでもかなり勉強は必要です。

受験にあたってはいくつかのルートがあり、一番オーソドックスなのが
実務経験を3年以上積んで実務者研修を修了した方が受講するケース。
他にもルートはありますが、違いは何かと言えば実技試験なのです。
実は実務者研修を修了している方であれば実技試験が免除されるのです。
介護福祉士の試験では筆記試験と実技試験とがあります。
仮に猛勉強の末、筆記試験を合格できたとしても実技試験で不合格なら
介護福祉士の試験は不合格で、来年再度チャレンジが必要です。

そして再チャレンジの際には筆記試験から合格を目指さなければ
ならないわけです。
正直かなりきついですね。。。
実務者研修では介護福祉士の実技試験に相当するカリキュラムを
修了する必要があります。ということはそれだけ中身が濃い
ということは誰にでもわかることでしょう。
なぜなら国家資格の実技に相当するものだからです。
敢えて過剰な表現をすると、知識が無くても実際の支援においては
国家資格を持っているいる人と同等だということさえ出来そうです。

実務者研修はこれから殺到する時期です。
恐らく受講の申し込みをしようとしても満席で申し込めない
という方々が毎年一定数は存在しますので、必ず今年も
申込殺到の時期にクレームの電話が入るでしょう。
しかしそれは自分が早めに決断しなかったことが問題です。
本気で介護福祉士を目指すのであれば、それに向けて早く
一歩を踏み出す必要があったということです。
色々と言い訳を探した挙句、時期が迫ってきて慌てたところで
申込すらできなければ1年が無駄になります。
決断するならお早めにということですね。

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