前回人が動くきっかけというノウハウを活用するにあたり、
動かしたい人が栄養失調でないことが条件とお伝えしました。
ですので、普段から相手の食生活や生活習慣も意識して
おくだけで、「この人は動かせる人」「この人は動かすのに
面倒な人」というのが区別できるようになり、
効率的に人を思い通りに動かしていけることでしょう。

ではそのきっかけとは何かというと、非常にシンプル。
「人は痛みを避けて快楽を求める」という原則に則っている、
ということだけです。
これはさすがに誰でも何となく共感できることでしょう。
しかしこの基本原則をおろそかにしてしまう人が多すぎるのです。
だから身の回りを思い通りに動かせないのです。

具体例を挙げましょう。
例えばあなたが本場カレーが辛すぎて苦手だったとします。
そんなあなたを私が「本場カレーを食べさせる」という
行動をとらせるべく動かすにはどうすればよいのでしょうか？
「人は痛みを避けて快楽を求める」という原則の通り、
「本場カレーを食べること」が快楽につながり、
「本場カレーを食べないこと」が痛みにつながるように
してしまえばいいだけです。

こんな感じだとどうでしょうか？
「もし、この本場カレーを食べきったら、報奨金として
100万円支払います。ただし、もし食べられなかったならば、
罰金として300万円支払わなければなりません。」
どうでしょうか？もし、この条件がしっかりと明記されている
契約書に署名がなされていたとしたら間違いなく食べるのでは
ないでしょうか？

「そんなの当たり前じゃん」と思われたかもしれませんね。
誰だって「痛みを避けて快楽を求める」のは当然だ、
そんなこと分かりきっている、と感じるかもしれません。
しかし、この原則は実はそこまで単純なものでもないのです。

次回へ続く

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