人は誰もが嘘をつきます。その方がコミュニケーションが円滑になり、
生きやすいからだと言えます。これは生命である限り共通していることかも
しれません。
いわゆる昆虫などによる擬態もその「嘘」の一種であると考えると、
生きとし生ける誰もが命を長らえさせるために嘘をつくわけです。

だからこそ、介護業界で仕事に従事する介護職員が嘘をつくのも
当然のことかもしれません。あくまでも自分自身が生きやすいから嘘を選択
しているだけでしょう。
「いやいや、嘘なんてつかないよ」と言う方はこんな事例をイメージしてみてください。

目の前に余命３ヶ月を宣告された末期がん患者がいるとします。
もはや手の施しようがないため、病院ではなく在宅で、日々の生活を
介護職員であるあなたが支えているという状態だとしましょう。
ある時、ふと話しかけられます。
「私はもう、先が長くないから。振り返ってみると後悔しかない。
生まれてこなければよかった・・・。」

介護職員としてなんと回答しますか？
傾聴して、相手の意見を尊重して肯定しますか？
「そうですね。あなたはあと生きても３ヶ月ですし、大した人生では
無かったでしょうから生まれてこなくても同じでしたね」と。
もちろん相手との関係性次第ですので、上記のような回答を冗談だと
受け止めて笑いあえるようなコミュニケーションを普段からしていれば
まだいいのかもしれませんが、少なくとも文字情報だけで判断すると
こんな回答をする介護職員はいないでしょう。

恐らく誰もが嘘をつくはずです。それが相手をいたわり、今後の
コミュニケーションを円滑にし、生きていきやすくなるための選択だからです。
嘘自体が悪いわけではありません。しかし、それによって自分自身を騙している
というケースも見受けられます。

例えばいよいよ受験の手引が発送されている年明け１月の介護福祉士国家試験。
当然、国家資格ともなりますので、受験するチャンス自体が1年に1度切り。
合格することが出来れば収入面だけでなく、業務面にも大きく
変化がもたらされることになります。仕事として介護に取り組まれているのであれば
受験するメリットしかない状態なわけです。

受験の要件として求められるのが実務者研修です。
これは仮に無資格者であっても通学の回数は7回だけというものです。
ところが、実務者研修をいざ受講するために行動しようとすると
嘘が発生するケースがあるのです。
代表的なものは以下の通り。

・忙しすぎて受講できない
⇒8月～来年の3月までという丸々8ヶ月間の中で通学は7回だけ。
1ヶ月に1度の通学日、すなわち自分の自由になる時間が取れないなんて、
そもそもそんな事業所で奴隷生活やってて何のメリットがありますか？

・お金がない
⇒介護福祉士に合格すれば、資格手当がつきます。
たった数ヶ月で実務者研修の受講資金は回収できるので、お金がないはず
ありません。勤務先に前借りするなり、行政の助成金を活用することも
出来るはずです。

・自信がない
⇒いつになったら自信がつくのでしょう？そしてあなたが自信がついたら
国家試験には合格できるのでしょうか？
自信が無くても受験して合格したらそれは国家資格の所有者ですし、
どれだけ自信があっても不合格なら翌年に再チャレンジになります。
自信と国家資格とは無関係です。

とまあ、色々とありますが、一言だけ言えるとしたら
「大変ですね～。そんな状態、いつまで続けるんですか？」ってことです。
本当に現状が大変で自分の人生を自分でコントロールしていくためにも
資格取得をしようと選択されているのであればやればいいのです。
そこに言い訳は無用です。
ご存知の通り、各スクールで介護福祉士国家試験に間に合う実務者研修が
満席になってきております。
言い訳を繰り返して、無駄な人生の時間を費やすのか、あるいは
具体的に行動をして改善するのか、介護福祉士の受験申込期間は
8月9日～9月8日までです。

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