介護業界に足を踏み入れる際にハードルになり得るのが
資格研修制度です。ただし、利用者の家族の心情を考えると
なくてはならないものだともいえるでしょう。
というのも人の手を借りる必要がある際に、場合によっては
身体への濃厚接触が発生するのが介護です。
全く資格のない人にべたべたと触られたらそれこそ
セクハラではありませんが、嫌な印象を持つこともあるでしょう。

これはある意味で医師が診察の際に皮膚の状態を
チェックするために素肌を見ることはあっても、全くの
赤の他人に素肌を見せるには抵抗があるというのに似通っていると
言えるでしょう。
そういった意味では介護職は医師と同様にある種の
資格が無ければ嫌悪感を持たれてしまうようなことにまで
踏み込んでいく仕事だと言えるかもしれません。

有資格者だからということは、いわゆるプロだからということに
相当します。だからこそ安心して利用者とその家族は
ヘルパーに頼ることが出来る訳ですね。
これだけ介護職員不足が叫ばれている状況にも関わらず、
実際に介護職員としてプロの仕事を提供していくには
経験則だけではなく資格が必要。
確かに参入ハードルになっていると言えるでしょう。

ましてや初任者研修や実務者研修を取ろうとなると
それなりの金額と期間が必要になります。
実際にお仕事に従事されている方が取ろうとすると
かなり厳しいと言えるかもしれません。
そんな中で非常に有効なものが重度訪問介護従業者養成研修統合課程です。

これはたった3日間で取れる介護の公的資格であると同時に
この資格でなければ入れない重度障害の利用者に手を差し伸べることが
出来るようになります。
しかもいわゆる医療的ケアの資格である喀痰吸引の3号研修の
基本研修まで含まれているものになります。

実際にご参加された受講生の様子を間近で見ていると
本当に刺激になります。
というのももちろん介護に従事していこうという意欲のある方が
自らの意思で受講される訳ですから、ご本人としては
多少なりとも「利用者様のため」という貢献の意識で
取り組もうとしているつもりなのです。
当然自身に重度障害者に対しての差別意識などないと
思い込んでおられます。

ところが受講することで、自らの差別意識に気付かされてしまうのです。
中には受講中に涙さえ流される方もいらっしゃいますが、
それだけ大きなインパクトをたった3日で受けるものですから
人生観さえ変わるような内容だと言えるでしょう。
しかももっと重要なことがあるのです。

たった3日で取れる資格ということもあり、介護に初めて足を
踏み入れる方が受講生の約半分なのですが、その方々のほとんどは
「介護」という言葉やそのイメージは持っていても
自分の生活に身近なものだというようにはなっていません。
ところが実際はどうでしょうか？
交通事故であったり医療過誤であったり、それこそ
ワクチンの副作用により、障害を生じてしまうことというのは
日常にありふれています。

自分自身が健康であったとしても自分が大切に思っている人が
いつ何時そのように介護を必要とする身体になるかは
全く分からないわけです。
そうした際に、もし万が一そのような状態に大切な人が
なってしまった際に、たった3日間かもしれません。
しかしこの3日間を経験しているのと経験していないのとでは
大きな差となって人生に影響を及ぼしてくることでしょう。
たった3日の人生に変化をもたらす経験、是非少額の
自己投資として試してみてはいかがでしょうか？

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