前回のブログで料理を例にとりながら、介護業界における資格は
道具に過ぎないということをお伝えしてきました。
繰り返しになりますが、例えば料理をする際に目的を持っているわけです。
・誰かに愛情深い料理を食べさせてあげたい
・自分自身のお腹がすいているので飢えを満たしたい
・自分の料理の腕がどれくらい上がっているのかを食べてもらいたい
などなど。。。

そして目的は人それぞれですが、実際に調理行動に移る時には食材を
カットするのに包丁やピーラー、調理の際には圧力鍋やフライパンなど
様々な調理器具を使用します。
もし、「料理をしたいのに、包丁がない」というのであれば、買ってくればいいだけです。

もし、買ってこないのだとしたら、それは本心では料理をしたいわけではない、
ということでしょう、ということをお伝えしてきたわけです。
介護業界における介護福祉士や、それを受験するための必須資格である
実務者研修なども上記の包丁と同様で、目的に応じた道具に過ぎないわけです。

ですので、例えば
・同じ仕事をするのであればより大きなお金を稼ぎたい
という目的があるなら、当然選択するでしょうし、あるいは
・自身の技術をより体系的に学んで誰かに伝えられるようになりたい
という目的でもいいわけです。いずれにせよ、目的に応じて
道具、すなわち手段を選択する。そしてその選択には自分で責任を負う。
ただそれだけのことです。

ところが、これは自戒も含めてなのですが、時折この手段自体が
目的になってしまうこともあり得るのです。
つまり
・介護福祉士になりたい
から実務者研修を受講したり、介護福祉士の勉強をする、というケースです。

本来であれば介護福祉士という手段を選択する上での目的があると思うのですが、
（例えば介護福祉士になって安心感を提供して、選ばれるヘルパーになりたいなど）
周囲が「介護福祉士にはなっておいた方がいいよ」という意見ばかりだと
自分自身の目的があいまいなまま、介護福祉士という手段に固執してしまい、
介護福祉士になるために時間とお金を使うことになるということです。

これは結構あとあと後悔が出てきます。
自分が本当に価値を感じているものではないものにお金と時間を費やしてしまう
わけですから。
ですので、ユースタイルカレッジではたとえば実務者研修の資料請求を
いただいていたとしても、手段が目的化しているケースでは受講自体を
見直すこともご検討いただくようにお伝えしております。

正直それなりの金額なので他に使えばそれなりの価値を感じられるものです。
そして面白いもので、この手段の目的化かどうかを考えると、
自分がその手段を選択する上での目的も見えてきたりします。
目的が明確になればなるほど、その手段を手に入れることに対して
具体的な行動が伴います。
行動によって変化は生じます。これを繰り返していくのが自分の人生なのでしょう。

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