介護というと恐らく誰もが簡単にイメージは出来ると思います。
例えば
・車いすを押しているイメージ
・食事介助をしているイメージ
・入浴介助をしているイメージ
などなどです。

そしてそのイメージの中で介護を受けている側の利用者は誰か？
と言えばざっくりと2パターンに区分されることでしょう。
それが
・高齢者
・障害者
です。

ここまではいわゆる誰もが簡単にイメージできる部分なのですが、
介護を事業として、いわゆるビジネスとしてとらえていくには
ルールが必要になります。
そしてそのルールは利用者のタイプによって異なってくるのが混乱しやすい
ポイントだと言えるでしょう。

つまりは高齢者に対しての介護は介護保険法というルールに基づき、
一方障害者に対しての介護は障害者総合支援法というルールに基づく
ということです。
実際に現場に入られている方々からすると高齢者支援を経験されている方は
自身の業務を「介護」と認識しているのに対して、障害者支援を
経験されている方は介護というよりは「福祉」という認識をされているようです。

名称は正直どうでもよく、実際にどのような行動をしているかで
評価が決まるというのはこのブログで再三にわたってお伝えしてきた通りです。
高齢者に対してであれ、障害者に対してであれ、不便さを感じている人を
サポートするために手を差し伸べることが介護ビジネスだと言えます。

これはビジネスの基本です。ビジネスの基本とは「問題解決」。
だからこそ問題を抱える人に対して解決策を提示し、対価として報酬を
得られるわけです。
そして私たちビジネスに関わる人たちは、その対価としての報酬を得ることで
自身の人生をより豊かに、自分の選択肢を増やして生きていくわけです。

高齢者や障害者が抱える問題として簡単にイメージできるのが
冒頭に例示したような「身体を思うように動かせないことによる問題」
ということになります。
問題があるから解決手段を提示して報酬を得ているわけです。

これはすべてのビジネスに共通します。例えば空腹を感じている
という問題を抱えた人に対して解決手段を提供しているのが飲食業ですし、
移動時間を短縮して、より効率的な行動をやっていきたいのに・・・
という問題を抱えた人に対して解決手段を提供しているのが
交通機関だったりします。

つまりはいちいちそのビジネスのサービス利用者を区分けしなくても
社会というもの自体が「問題を抱えた人」と「その問題を解決できる人」
との支え合いで成立しているだけだということです。
そして問題を解決できる人は、最初から解決できたという人もいれば、
経験の中で解決技術を身に着けて、それを販売できるまでになった
という人も多いことでしょう。

人間の脳にはRASという機能、すなわち網様体賦活系というフィルター機能が
備わっており、実に99.999%のデータは削ぎ落されます。
だからこそ回数を重ねると何に注意すればいいのか？どこで手を抜けばいいのか？
が経験則としてわかるようになるのです。

高齢者介護を経験し、国家資格である介護福祉士まで取られている方は
高齢者介護の分野においては上記のRASの精度が磨き抜かれている
と言えるでしょう。
しかし面白いもので、高齢者用のRASと障害者用のRASとは
共通する部分もあるものの、全く異なる部分もあるのです。

ですので、ユースタイルカレッジで定期的に開催している
重度訪問介護従業者養成研修統合過程を介護福祉士の方が
受講されるとかなりの衝撃を受けるようです。
中には「自分が今まで正しいと思っていた介護の在り方を見直すきっかけとなった」
という方々もいらっしゃいます。
現状把握が出来ると改善することは可能です。
もし、今のお仕事で手詰まり感を感じることがあるのだとしたら
ひょっとしたら脳の機能上の問題かもしれません。
ちょっとRASをリニューアルしてみませんか？

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