介護業界で仕事に従事するのであれば、実務者研修は
必須の資格だと言えるでしょう。
もちろん、実務者研修に限らず、初任者研修であっても
重度訪問介護従業者養成研修統合課程であっても
所詮は手段に過ぎませんので、目的次第にはなるのですが、
それでもビジネスとして取り組むことの前提がしっかりと
お金を稼ぐという目的であれば非常に有効な手段ではあります。

それは馬力の観点から言えることです。
例えばもし、あなたが史上最高のヘルパーだったとしましょう。
あなたの手にかかればどれだけ重度な利用者であっても
まるで健常者のように自立生活を営めるとします。
しかし、あなたがAという利用者の支援に当たっている際には
BやCという利用者はあなたの支援を受けることが出来ないのです。

これは当たり前の話。
自分は一人しかいないのですから、自分が誰かの支援に
関わっていると他の方の支援は出来ないことになります。
つまりは1馬力だということです。
どれだけ品質を高めたところで1馬力ということは、
仮に1ヶ月毎日24時間働いたとします。

一切の休憩を取らなかったとしても1馬力で24時間×31日分なので
744時間分の仕事しかできないのです。
仮に時給が1000円だとしてどれだけ精いっぱい頑張っても
744,000円だということです。
なぜお金？と思われるかもしれませんが、お金は貢献に対しての対価。
ということは大きく稼げるということはそれだけ大きな
貢献をしているということだからです。

時給1000円のところを品質を向上させていって2000円にしたとしたら
収入は倍です。
しかし24時間一瞬も休めないという状況で働き続けることが
前提となっています。さすがに身体を壊してしまうかもしれません。
ではどうすればいいのか？そこで多馬力という発想になります。

自分以外の人間を育成し、自分の代わりに介護現場を任せるのです。
そうすると2人動かせば仮に自分が全く現場に出なくても
貢献度は品質を倍にしたときと同様になります。
3人動かせば3倍です。しかも自分は動いていないので
身体も無理をしないで済みます。だから継続出来るのです。

管理者のことを使われる側は愚痴ることもあるでしょう。
しかし、貢献度という観点から見てみるとこのように
多くの利用者に対して支援を提供していくことが出来るのです。
だからこそ、管理者になるための実務者研修は
非常に貢献度が高い研修だと言えます。

良い方は様々でしょうが、初任者研修はあくまでも
1馬力になるための研修であり、実務者研修は
その1馬力を束ねて大きな貢献を生み出すための研修なのです。
だからこそビジネスとして取り組むのであれば
実務者研修は非常に有効な手段なのです。

従って介護をビジネスとして取り組まれないのであれば
手段としては不適当となります。
そんなものにお金や時間をかけるくらいなら、自分が
大切に思う人と一緒にちょっと豪華な食事を楽しんだ方が
遥かに有効に使えるでしょう。
結局、どのような手段を選択するかは目的次第ということです。

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