ユースタイルカレッジ

ユースタイルカレッジのイメージキャラクター「レッ太」くんが これからユースタイルカレッジの今をお伝えします。

目的と手段、そして自立との関係性について

ちょっと堅苦しいタイトルかもしれませんね。
しかし介護に限らず、仕事をする上で、いやそれ以上に
生きていく上で必要な基本のようなものだと思いますので、
改めて言語化してみたいと思います。一応介護についての
視点にも落とし込んでいこうと思います。


さて、何をするにしても、目的こそ最終的な目指すべきゴール地点である、
ということは明白なことだと思います。
「特に何も決めずにだらだら過ごしているだけで何も目指していないよ」
という方々もいらっしゃるかもしれませんが、それは言い換えるなら
「だらだら過ごす」というゴール地点と定めて、それを達成していると言えるでしょう。


目的を達成するに手段を選択することになります。
例えば切り絵で「花」を作りたいと思ったとします。
切り絵の「花」が目的であり、到達したいゴール地点になるわけですが、
そこに至るための手段としてハサミを使用される方もいれば
カッターナイフを使用される方もいることでしょう。
つまりは切り絵に関して言えばハサミやカッターナイフは
手段に過ぎないということです。


ここで切り絵をしたいのにテニスのラケットを手段に選択する
という方は恐らく皆無でしょう。それは目的を達成する手段として
ふさわしくないと判断するからです。このように目的を達成するには
それに応じた手段を誰もが選択しているということになります。


ではここで一つ問題です。もし切り絵で「花」を作ろうとして
例えば万能包丁という手段を選択した結果、思うように
カットを進めることが出来ず、「花」が作れなかったという結果が出たとします。
これは誰の責任でしょうか?
万能包丁の責任だという方は恐らく皆無でしょう。
なぜならそれは手段に過ぎず、その手段を選択し、使用した側に
責任があることは明白だからです。


ブラック企業という言葉が非常に流行っております。
しかしブラック企業もまた手段の一つに過ぎません。
自分が達成しようとしている目的に合致しないのであれば、
先の万能包丁のように使い続けて、ダメな結果を出すより、
道具自体を切り替えて適切な手段を選択し直せばいいだけです。


ということは、もしブラック企業だと言っていながら
その企業に居座り続ける人がいるとしたら、それは自分の責任で
その場所を選択しているということです。
いちいち愚痴を言ったところで、その裏側にあるのは
「私は自分で間違った選択して、状況がどんどん悪くなっているのに
それを改善して、正しい選択をすることを避けているだけの
怠け者です」という自己宣言に他なりません。


このように表現すると「そうは言っても生活もあるし、
今関わっている取引先にも迷惑がかかってしまう」という言い訳をする方も
いるかもしれません。
まずはこれを①生活維持のための手段として選択している
②取引先を自分の人生以上に尊重するという選択をしている
という2点から検討してみましょう。


①の生活維持のための手段として選択しているのであれば、
先ほどの切り絵で万能包丁を選択しているのと同様で、
他にも探せばハサミやカッターナイフはいくらでもあるのに
探そうともせず、万能包丁に妄信的に依存しているだけですから
自己責任です。だからそもそも愚痴を言う意味がないことになります。


次に②ですが、自分の人生を大したものではないと落とし込んで、
取引先を優先しているのですから、「無価値な自分を実感するための
手段としてブラック企業を自ら望んで選択して継続している」
というだけです。これも言い訳無用ですね。


これこそが自己責任で生きるということではないでしょうか?
自分がその選択をして、手段を取っている。だからこそ当然、
その結果に関しても責任を負う。当たり前です。
介護業界に視点を移しましょう。
利用者にとってヘルパーは手段に過ぎません。


自分一人で生きていくという選択肢もあります。中にはそれでは
命に関わってきてしまう、という方もいるでしょうが、それでも
ヘルパーを使うという選択をしたのは自分です。
だからヘルパーを使いこなせなかったとしたら自己責任なわけです。
例えば中には暴言を吐いたり暴力をふるったりする方もいらっしゃいます。
それでヘルパーがいなくなって、生活出来ずに死ぬということになったとしたら
それは単に自ら望んで自殺しただけのこと。自己責任です。


ヘルパー側にも同様のことが言えます。自分の人生を利用者ほどの価値もない
と貶めている限り、利用者からは暴言も出たり、暴力を振るわれることも
あるかもしれません。それは「無価値な自分を立証する」という
目的を達成するために利用者を逆にヘルパーが利用しているのだということです。
介護の基本は自立支援にあります。
この自己責任の基本的な考え方をまずは自分自身がしっかりと持つこと。
その上で自分が目指す目的に向けた選択をしていけばいいのではないでしょうか?


自分の人生にはきっと価値がある、自分が生まれてきたことには
意味があると多少でも思うことが出来るのであれば、
まずはしっかりと自分自身を潤していくという選択をしてみる。
その際にお金という手段が必要なのであればそれを稼げばいい。
そして同じ時間を同じ仕事をしていても資格で評価が変わるなら
それこそ実務者研修であったり介護福祉士を取ればいい。
結局全ては自分で選択した結果に過ぎないということですね。


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