営業職は最も離職率の高い職種としても有名です。
その一番の理由は売らなければいけないのに思うように
売れないというジレンマでしょう。
そのため昔からセールスに関してのノウハウ本は
多数出版されておりますね。

さて、今回はそんな営業のノウハウの中でも非常に危険で
かつてアメリカでは使用を禁止された州もあったという
YESセットに関してです。
これはなんとなく聞いたことがあるという方も多いでしょう。
「YES」としか答えられないような質問を投げかけ続けることで
最終的に契約に関しても「YES」と答えさせるというものです。

元々はこの技術。現代催眠の父とも言われる
ミルトン・エリクソンによる催眠療法で使われていた
ものとも言われ、それだけ潜在意識レベルに入り込む
ものなのかもしれません。

最近のノウハウ本では「YESセット」は質問で回答を促す
とだけ誤解され、記載されているものも目につきますが
実際は「行動」と「思考」の不一致を生じさせ
「認知的不協和」を解消させる、というテクニックも使えます。

一例を挙げるとわざと縦じまの服を着ます。
そうすると目線が上下に動くわけです。そしてセールストークを
しながら自分の言葉に自分で納得するかのように
頷くのです。ただこれだけです。
しかし見込み客はその様子を見ているとついつい
引き込まれ、自分も頷くようになります。

これは動作だけで言うとYESの動作ですよね。
だからいちいちYESになるような質問を投げかけなくても
誘導しやすいということなのです。
さて、実はここが非常に重要なのですが、
このようにどのような行動をしているかで
自分の思考は書き換わっているのだということです。

分かりやすいのは肩をがっくりと落とした姿勢でいると
なんとなく気分も沈んできたり、逆に姿勢を正し
ニコニコしていると気分もよくなってくることを
経験した人も多いでしょう。
行動と思考に不一致があると認知的不協和の解消が
働くということです。

介護においては要注意です。
「私は介護業界で頑張る」と言いながら、資格取得を
先延ばしにしてしまう。もちろん色々な事情はあるのでしょうが
行動として先延ばしにする。そうすると
思考が現実に合わせて書き換わってくるので
「私は介護職に向いてない」となってしまうものなのです。

SNSなどで介護職のグループを見てみると顕著ですね。
なぜならそこで繰り広げられるのは利用者に対しての
愚痴ばかり。結局介護者自身が自立せずに
利用者に甘え、依存して、最終的には
「介護に向いていない」と利用者の生活を
荒らして放棄してしまう。

たかが研修。されど研修。
自分の取り組む姿勢が自分の介護に対しての
認識事態を変えてしまうものなのです。
是非、前向きにしっかりと稼げる介護職員に
なっていけるように有効活用していただきたいですね。

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